地域で国際協力 片山浄水所や水俣市で実施されている国際協力とは?

今年も、発展途上国の水道技術者が大阪府吹田市に招かれ、片山浄水所に視察に来ました。

そこで今回は、毎年行われている片山浄水所での研修内容や水道技術について紹介します。

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片山浄水所 視察

今年も大阪府吹田市では、開発途上国の水道技術者を11人、10ヶ国から招待し、片山浄水所でJICA(国際協力機構)の研修プログラムとして実施されました。

片山浄水所では、地下水を利用して水道水を製造しているため、地下水の利用が多い開発途上国では注目されている技術だそうです。

このプログラムは、国際貢献の一環として2007年に始まり、それ以降毎年実施されています。エジプトや南スーダン、ブラジル、ネパール、ナイジェリアなどから来た各国の水道技術者はは自国でも役立てられるようにと、皆、熱心に勉強しています。

視察内容

①現地見学前に深井戸の構造やメンテナンス方法、浄水処理の工程などの説明を受けます。

                    ↓

②片山浄水所に移動し、地下水をポンプで汲み上げて鉄分の除去、薬品の処理、ろ過処理などの水処理の工程の説明を受けます。

片山浄水所では、約300mの深井戸が7本も稼働しているそうです。

                    ↓

③最後には、浄水処理された水道水の試食を皆でします。

JICA

引用:http://suitashibuchoblog.seesaa.net

ナイジェリア出身の女性技術者は、

地下水処理技術を自国に持ちかえり水質改善に役立たせたい。

引用:産経ニュース

と話していました。

また、過去に視察に来たネパールの水道供給衛生省の方は、

地下水の浄水処理施設の視察は初めて。ネパールでは地下水の利用率が高いので、日本の進んだ浄水処理技術はとても参考になった。

引用:http://www.city.suita.osaka.jp

と話していたそうです。

片山浄水所 地下水から水道水へ

開発途上国の技術者が参考にしている片山浄水所の水処理方法は、一体どのようなものなのでしょうか?

ここでは、片山浄水所が地下水から水道水を製造する工程を簡単に説明します。

水処理

引用:http://www.city.suita.osaka.jp

①原水槽

約250mある井戸から汲み上げた地下水を貯めます。ここで、地下水に含まれる砂などを沈殿させます。

②前処理機・排水処理機

地下水の水から鉄分を取り除きます。

③処理水槽

ここで、前処理された地下水を貯め、次亜塩素酸ナトリウム(塩素)を投入します。

④高速ろ過機

主に地下水に含まれるマンガンというミネラルを取り除きます。高速ろ過機を通過した後、塩素を入れてpHが低くなった水道水に、水酸化ナトリウムを入れてpHを上げます。

⑤配水池

製造された水道水は配水池に一旦貯められ、その後それぞれの家庭へ送られます。

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その他の地域の国際協力

JICAはその他にも、「国際協力を用いて町の活性化を目指す」という考えのもと、途上国からから来た研修員たちを他県でも招いて、日本の技術や地域で行われている町の活性化方法などを教えたりもしているそうです。

ここでは、熊本県水俣市で実施されているプログラムについて紹介します。

熊本県水俣市 公害の町から環境の町へ

1953年、熊本県にある水俣湾に工場の廃棄物として流されていたメチル水銀が原因で、水俣病になり苦しむ人が多くいました。しかし、被害者は病気で苦しむだけでなく、水俣病患者であるがために就業拒否されたり、被害者の家族も差別を受けたりと、水俣市は、コミュニティの崩壊にも直面しました。

しかし、そのような状況から回復し、今では22種類もごみの分別がある「環境の町」へと発展しました。その復興の過程が国内外から注目されているのです。

そこで、JICAは、市民が主体となって町を改善していく方法は、途上国でも生かせるのではないかという考えのもと、水俣市に開発途上国の研修員を招待することが決まったそうです。

研修内容

研修では、水俣病が発生した原因やメカニズム、人々の健康や地域社会への影響、そして、水俣市の住民と行政が一丸となって行われた環境保全活動について学びます。

また最後には、帰国後、研修中で得た知識やアイディアをどのように自国の開発で役立てていくかを研修員たちが発表します。

jica 

引用:http://www.city.minamata.lg.jp

jica  

引用:https://www.jica.go.jp

研修員たちの声

人口が少なくても、誇りを持って地域に貢献しようとする姿勢が大切だと頭石で気付いた。一番の資源は、元気な地元の人たち。(パプアニューギニア)

新しい方法ばかりに頼り、代々受け継がれてきた遺産や慣習を忘れがちだった。フィリピンの村にも地元の人たちが気付いていない資源がたくさんあると思う。水田の横に小豆を植えていた頭石のように、工夫して土地を有効活用すれば、少しでも現金収入が増えると思う。(フィリピン)

地域開発は、その土地の人が進めていくことが大切だと実感した。

(モザンビーク)

引用:https://www.jica.go.jp

皆さん、帰国後に自国でも役立てようと、熱心に勉強しています。

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まとめ

いかがでしたか?

開発途上国の研修員たちを招き、日本の技術や地域社会の仕組みを教えるという地域規模の国際協力プロラム。

小規模ですが、影響力とても大きなものなのではではないでしょうか。

途上国から研修員たちを招待することで、地域の中で国際交流の場ができますし、また、彼ら彼女らの熱心さを見ていると、こちらも協力したい気持ちになります。

日本で学んだことを自国でも生かし、現地の人々の生活に役立つと良いですね。

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